原発性肺アスペルギルス症の1切除例
原発性肺アスペルギルス症は比較的希な疾思である. 最近, 我々は, 成人女子の原発性肺アスペルギルス症(菌球型)を経験した. 自覚症状はなく, 胸部レ線写真上, 右上肺野に3.5×2.5×3cmの陰影を認め, 辺縁に空洞形成を伴っていた. 気管支造影像ではB2bに拡張, 中断像及びB6aの変位を認めた. 気管支擦過では陰影の壁で硬く閉塞して, 擦過器が挿入出来ず, その際の材料からは, 結核菌, 真菌及び悪性細胞は認められない. 切除標本は内面滑沢で扁平上皮におおわれて気管支との交通は認められなかつた. 一次性肺アスペルギルス症は比較的希な症例であると共に有空洞性肺癌及び有空洞性肺疾患との鑑別...
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Veröffentlicht in: | 医療 1976/01/20, Vol.30(1), pp.73-76 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 原発性肺アスペルギルス症は比較的希な疾思である. 最近, 我々は, 成人女子の原発性肺アスペルギルス症(菌球型)を経験した. 自覚症状はなく, 胸部レ線写真上, 右上肺野に3.5×2.5×3cmの陰影を認め, 辺縁に空洞形成を伴っていた. 気管支造影像ではB2bに拡張, 中断像及びB6aの変位を認めた. 気管支擦過では陰影の壁で硬く閉塞して, 擦過器が挿入出来ず, その際の材料からは, 結核菌, 真菌及び悪性細胞は認められない. 切除標本は内面滑沢で扁平上皮におおわれて気管支との交通は認められなかつた. 一次性肺アスペルギルス症は比較的希な症例であると共に有空洞性肺癌及び有空洞性肺疾患との鑑別診断上, 興味ある症例と考えた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.30.73 |