初老期精神障害の連続終夜睡眠ポリグラフについて

初老期, 老年期痴呆患者には, 痴呆のほかに俳徊, 多動, 睡眠障害などの症状が少なからずあり, とりわけ夜間起きていることが多く, それに対する治療的なコントロールが難しい. この研究の意図は, かかる痴呆患者の睡眠について終夜睡眠ポリグラフ記録を行い, 昼間の精神状態との関連において, 覚醒, 睡眠リズムを比較検討することにあつた. これまでに初老期, 老年期の脳器質疾患の睡眠経過や睡眠パタンの特徴によるこれら疾患群の鑑別診断の可能性や, 疾患部位または臨床症状との関連性などについて検討されてきた. しかしこれら疾患群の病的過程や睡眠記録件などの差異により得られた成績はさまざまである. そ...

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Veröffentlicht in:医療 1974/09/20, Vol.28(9), pp.760-767
Hauptverfasser: 丸山, 信之, 高橋, 信介, 宇野, 正威
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:初老期, 老年期痴呆患者には, 痴呆のほかに俳徊, 多動, 睡眠障害などの症状が少なからずあり, とりわけ夜間起きていることが多く, それに対する治療的なコントロールが難しい. この研究の意図は, かかる痴呆患者の睡眠について終夜睡眠ポリグラフ記録を行い, 昼間の精神状態との関連において, 覚醒, 睡眠リズムを比較検討することにあつた. これまでに初老期, 老年期の脳器質疾患の睡眠経過や睡眠パタンの特徴によるこれら疾患群の鑑別診断の可能性や, 疾患部位または臨床症状との関連性などについて検討されてきた. しかしこれら疾患群の病的過程や睡眠記録件などの差異により得られた成績はさまざまである. そこで著者らは, 個々の症例について, 昼間の状態像並びにその変化に応じ, 連続して5日から7日間にわたる終夜睡眠ポリグラフ記録と, その間の昼間の状態観察とを行つた. 症例によつては, 異なつた状態像に応じて同一症例について同一条件で2回の記録を行い, それぞれの比較検討を行つた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.28.760