カオリン凝集反応測定に関する諸問題の検討
高橋1)2)によって創始された結核菌リン脂質感作カオリン凝集反応(高橋結核反応)は結核症の特異的血清学的診断法として高く評価され, 結核とくに肺結核の活動性の診断(発病と病勢判定)3)4)6)並びに他の肺疾患との鑑別4)7)8)の上での有用性が広く認められている. 特にカオリン凝集試験セットの完成, 試薬調製上の問題の解決並びに測定条件の確立2)9)により現在日常的な臨床検査として定着, 普及しつつある. そこで, 術式並びに条件に厳密さを要するカオリン凝集反応(以下「カ」反応と略)に習熟し, これを安定した成績が得られる日常検査とするため, 試薬調製, 測定条件並びに判定に関する問題の一部を...
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Veröffentlicht in: | 医療 1974/08/20, Vol.28(8), pp.675-680 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高橋1)2)によって創始された結核菌リン脂質感作カオリン凝集反応(高橋結核反応)は結核症の特異的血清学的診断法として高く評価され, 結核とくに肺結核の活動性の診断(発病と病勢判定)3)4)6)並びに他の肺疾患との鑑別4)7)8)の上での有用性が広く認められている. 特にカオリン凝集試験セットの完成, 試薬調製上の問題の解決並びに測定条件の確立2)9)により現在日常的な臨床検査として定着, 普及しつつある. そこで, 術式並びに条件に厳密さを要するカオリン凝集反応(以下「カ」反応と略)に習熟し, これを安定した成績が得られる日常検査とするため, 試薬調製, 測定条件並びに判定に関する問題の一部を再検討し, 併せて結核, 非結核患者血清の「カ」反応の凝集のパターン並びに血清γ-グロブリン値を比較検討した. なお, 検査は所定の術式2)に従って行った. 「実験成績並びに考案」1. TME食塩水調製について TME食塩水調製に際し生食水は必ず脱イオン水(5×106Ωcm以上)を用いて作ったものが必要とされるが, 脱イオン水で調製されたことになっている市販の注射用生食水(大塚製薬)がそれに代用されるかどうか比較検討した. 表1から明らかなように両者にとくに差異は認められなかった. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.28.675 |