新生児胃破裂の2例
新生児胃穿孔, 胃破裂の歴史は古く, 外国では1825年Siebold 1)が, 本邦では1939年矢内原 2)が最初に報告している. 本症の予後は極めて悪く, 医療の発達した今日でも手術成功例は少なく, 本邦の約100例の本症のうち生存例はわずかに31例にすぎないと報告されている. 3)本邦における消化管穿孔の中では胃穿孔破裂例が圧倒的に多いが, 欧米ではそれ程著明でないといわれている. 著者らは新生児胃破裂の2例を経験したので報告する. 「症例」 症例1:生後4日目の男児 主訴:腹部膨隆とチアノーゼ 家族歴:父24才, 母23才で健康, 母親は妊娠中に異常なし. 現病歴:在胎期間38週,...
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Veröffentlicht in: | 医療 1974/02/20, Vol.28(2), pp.163-166 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 新生児胃穿孔, 胃破裂の歴史は古く, 外国では1825年Siebold 1)が, 本邦では1939年矢内原 2)が最初に報告している. 本症の予後は極めて悪く, 医療の発達した今日でも手術成功例は少なく, 本邦の約100例の本症のうち生存例はわずかに31例にすぎないと報告されている. 3)本邦における消化管穿孔の中では胃穿孔破裂例が圧倒的に多いが, 欧米ではそれ程著明でないといわれている. 著者らは新生児胃破裂の2例を経験したので報告する. 「症例」 症例1:生後4日目の男児 主訴:腹部膨隆とチアノーゼ 家族歴:父24才, 母23才で健康, 母親は妊娠中に異常なし. 現病歴:在胎期間38週, 正常分娩にて出生. 仮死なく, 生下時体重2,660g, 生後3日目までは哺乳力, 一般状態ともに良好であった. 4日目の午後2時ミルク100ml哺乳後, チアノーゼを来し, 腹部膨隆が次第に強くなり, 午後10時40分, 国立善通寺病院小児科に紹介され入院した. 全経過を通じて嘔吐は認めていない. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.28.163 |