胸部大動脈の再建術症例

昭和42年4月以来, 昭和48年3月まで6年間に当院で手術した胸部大動脈の再建術は, 上行大動脈瘤1例成功, 弓部大動脈瘤2例で2例とも手術死亡, 下行大動脈瘤は7例で全例手術は成功, 遠隔死1例である. 胸部大動脈破裂(外傷)1例成功, 4)動脈縮窄症2例成功, 大動脈弓症候群1例成功で計14例となっている. 我々は原則として, 上行大動脈瘤及び弓部大動脈瘤に対しては, 人工心肺使用で手術を行い, 下行大動脈瘤の場合は軽度低体温法を用いている. 大動脈縮窄症は常温下で何らのBy passを行わずに手術を行っている. (表1)「上行大動脈瘤」 上行大動脈瘤の嚢状のものには側壁縫合術の安全性を強...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1974/01/20, Vol.28(1), pp.73-76
Hauptverfasser: 田代, 豊一, 浜武, 義征, 植田, 英彦, 隅田, 幸男, 八木, 博司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:昭和42年4月以来, 昭和48年3月まで6年間に当院で手術した胸部大動脈の再建術は, 上行大動脈瘤1例成功, 弓部大動脈瘤2例で2例とも手術死亡, 下行大動脈瘤は7例で全例手術は成功, 遠隔死1例である. 胸部大動脈破裂(外傷)1例成功, 4)動脈縮窄症2例成功, 大動脈弓症候群1例成功で計14例となっている. 我々は原則として, 上行大動脈瘤及び弓部大動脈瘤に対しては, 人工心肺使用で手術を行い, 下行大動脈瘤の場合は軽度低体温法を用いている. 大動脈縮窄症は常温下で何らのBy passを行わずに手術を行っている. (表1)「上行大動脈瘤」 上行大動脈瘤の嚢状のものには側壁縫合術の安全性を強張してきたが, 実際は側壁縫合術が安全に行われる症例はすくない. 我々最近経験した上行大動脈瘤は既に破裂しており, 上行大動脈切断合成血管移植を行わざるを得なかった. 人工心肺下にTotal by passで行ったが, ヘパリン使用にもかかわらず合成血管あるいは吻合部よりの出血もなく順調に経過している. (図1,2)
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.28.73