脳卒中後遺症患者における甲状腺機能と, 血液中の脂質との関係について
甲状腺機能が動脈硬化症と関係があるという事は第1次世界大戦後既にアシヨツフが唱え, その後甲状腺ホルモンが血液中脂質の分解, 吸収を促進するという幾多の報告がある. また剖検例においても動脈硬化の強い者には甲状腺の萎縮や機能低下の像が見られるといわれている. ヨードカゼインは千葉大学湊教授1)により創製せられ, 甲状腺ホルモン様作用があり, 力価は甲状腺粉末よりも高く, 脱コレステロール作用, BMRの改善などの効果があり無機ヨードの含量が少ないため副作用もなく, その効果についての諸家の報告かある. 4)~6)我々は脳卒中後遺症患者について甲状腺機能と血液中脂質との関係を調べた結果, 甲状腺...
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Veröffentlicht in: | 医療 1973/09/20, Vol.27(9), pp.812-819 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 甲状腺機能が動脈硬化症と関係があるという事は第1次世界大戦後既にアシヨツフが唱え, その後甲状腺ホルモンが血液中脂質の分解, 吸収を促進するという幾多の報告がある. また剖検例においても動脈硬化の強い者には甲状腺の萎縮や機能低下の像が見られるといわれている. ヨードカゼインは千葉大学湊教授1)により創製せられ, 甲状腺ホルモン様作用があり, 力価は甲状腺粉末よりも高く, 脱コレステロール作用, BMRの改善などの効果があり無機ヨードの含量が少ないため副作用もなく, その効果についての諸家の報告かある. 4)~6)我々は脳卒中後遺症患者について甲状腺機能と血液中脂質との関係を調べた結果, 甲状腺機能の低い者に脂質が高い者の多いことを認め, 甲状腺機能を高める事により血液中脂質の低下, 高血圧, 動脈硬化の改善が期待出来るのではないかと考え, 脂質が高くて甲状腺機能の低い者を選び, ヨードカゼインを投与してその結果を検討した. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.27.812 |