原発性肺癌の臨床的研究: 北海道における昭和43年度8月以後の300症例を中心として
北海道においても原発性肺癌の増加傾向は著しく, 兵藤1)によると北海道の肺癌死亡数は昭和30年157; 35年267; 40年443; 同45年500, またこの年の死亡率は全国平均男子14.8に対して本道15.7, 女子ではそれぞれ5.7および6.1であったとし, 井上2)は昭和35年から40年の間の肺癌地理的死亡率を検討し, 40才以上の肺癌死亡率は北海道, 宮城, 東京, 兵庫が男女とも高率であったとし, 本道の肺癌発生頻度が全国平均を上回っており, かつ逐年的に増加する傾向にあることが推測されつつある. 当がんセンターは昭和43年8月に発足し, 種々の悪性腫瘍患者が道内各地より来院し,...
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Veröffentlicht in: | 医療 1973/05/20, Vol.27(5), pp.387-399 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 北海道においても原発性肺癌の増加傾向は著しく, 兵藤1)によると北海道の肺癌死亡数は昭和30年157; 35年267; 40年443; 同45年500, またこの年の死亡率は全国平均男子14.8に対して本道15.7, 女子ではそれぞれ5.7および6.1であったとし, 井上2)は昭和35年から40年の間の肺癌地理的死亡率を検討し, 40才以上の肺癌死亡率は北海道, 宮城, 東京, 兵庫が男女とも高率であったとし, 本道の肺癌発生頻度が全国平均を上回っており, かつ逐年的に増加する傾向にあることが推測されつつある. 当がんセンターは昭和43年8月に発足し, 種々の悪性腫瘍患者が道内各地より来院し, 最近では入院患者総数約500名のほぼ60%を占めるに至っている. 原発性肺癌の入院患者については当センター発足以来その登録を実施し, 本年5月末日までに374名に及んだが, これらのうち過去3年9ヵ月間に原発性肺癌と決定しえたものの300症例について主として臨床的検討を試みたので報告する. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.27.387 |