I型の表層拡大を思わせるI+IIc+III型早期胃癌の1例

症例 患者:高○長○ 70才 男 主訴:上腹部膨満感, 上腹部痛 既往症:急性肝炎(67才) 家族歴:特記すべきものなし 現病歴:昭和44年10月初から排尿困難あり10月14日当院泌尿器科にて前立腺肥大と診断されウロサイダル, セルニルトンなどの投与を受けた. 投与後, 上腹部膨満感, 上腹部痛が出現, 44年11月22日胃レ線検査にて胃角部の隆起性病変および体部のIIc疑と診断され11月25日消化器科受診. 受診時現症:栄養中等度, 皮膚, 瞼結膜貧血著明, 表在性リンパ節触れず, 胸部著変なし, 腹部平坦, 肝・脾腫大せず, 圧痛抵抗なし. 諸検査成績 尿:蛋白(-), 糖(-), ウロビ...

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Veröffentlicht in:医療 1972/11/20, Vol.26(12), pp.1151-1155
Hauptverfasser: 田村, 和也, 小早, 川清, 福井, 興, 植村, 富士男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例 患者:高○長○ 70才 男 主訴:上腹部膨満感, 上腹部痛 既往症:急性肝炎(67才) 家族歴:特記すべきものなし 現病歴:昭和44年10月初から排尿困難あり10月14日当院泌尿器科にて前立腺肥大と診断されウロサイダル, セルニルトンなどの投与を受けた. 投与後, 上腹部膨満感, 上腹部痛が出現, 44年11月22日胃レ線検査にて胃角部の隆起性病変および体部のIIc疑と診断され11月25日消化器科受診. 受診時現症:栄養中等度, 皮膚, 瞼結膜貧血著明, 表在性リンパ節触れず, 胸部著変なし, 腹部平坦, 肝・脾腫大せず, 圧痛抵抗なし. 諸検査成績 尿:蛋白(-), 糖(-), ウロビリノーゲン(正), 沈査著変なし 便:潜血(+) 血液:赤血球数326×104, ヘマトクリツト30%, ヘモグロビン6.9g/dl, 白血球数4,900, 血液像著変なし, 肝機能著変なし, 血清蛋白4.7g/dl, A/G=1.24 胃レ線検査所見 1. 立位充盈像では図1のごとく体下部より胃角部にわたり小彎に沿つて, 約3.5cm径の輪廓鮮鋭な円形の陰影欠損が認められ, 小彎はこれよりさらに上方数cmにわたり体中部まで辺縁不整を示す.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.26.1151