原発巣不明な精索リンパ肉腫
諸種の事情により死後剖検できなかつたので原発巣について確かめ得なかつたが, 比較的稀とされている精索のリンパ肉腫の1例を経験したので報告する. 症例 患者:石川某 30才 男子 初診:昭和46年5月20日 主訴:右陰嚢部の腫脹 既往歴:特記すべきものはない. 現病歴:昭和46年5月10日ごろより主訴に気付き圧痛はあつたが自発痛はなく当外来を訪れた. まず副睾丸および精索の炎症を疑い化学療法を行なつたが, 軽快せず精査, 治療のため入院せしめた. なお5月初めごろ(ほぼ陰嚢部腫脹と同じころ)より胃部膨満感あり某医より胃潰瘍といわれ治療中であつた. 現症(入院時):入院 同年6月4日 体格中等度,...
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Veröffentlicht in: | 医療 1972/11/20, Vol.26(11), pp.1035-1037 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 諸種の事情により死後剖検できなかつたので原発巣について確かめ得なかつたが, 比較的稀とされている精索のリンパ肉腫の1例を経験したので報告する. 症例 患者:石川某 30才 男子 初診:昭和46年5月20日 主訴:右陰嚢部の腫脹 既往歴:特記すべきものはない. 現病歴:昭和46年5月10日ごろより主訴に気付き圧痛はあつたが自発痛はなく当外来を訪れた. まず副睾丸および精索の炎症を疑い化学療法を行なつたが, 軽快せず精査, 治療のため入院せしめた. なお5月初めごろ(ほぼ陰嚢部腫脹と同じころ)より胃部膨満感あり某医より胃潰瘍といわれ治療中であつた. 現症(入院時):入院 同年6月4日 体格中等度, 栄養良好, 胸部に所見なく, 頚部リンパ腺は触知しない. 両腎触れず, 膀胱部に特に所見なく, 左睾丸および副睾丸は正常である. 右睾丸は鶏卵大に腫大しているが軟らかく特に異状なく, 副睾丸も体, 尾部は正常に触知し得るがその頭部辺より右鼠径部辺まで精索全体が拇指頭大に腫脹し, 表面はやや結節状を呈し硬である. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.26.1035 |