Lesch-Nyhan症候群の1例
われわれは最近プリン代謝の先天的な異常症として注目されつつあるLesch-Nyhan症候群の男児例に遭遇した. 本患児は出生以来, 身体・知能両面における著明な発育遅延があり, 重症の脳性まひという診断のもとに当療養所重症心身障害児病棟に送られてきたものである. 以下その臨床経過とともに各種検査の成績を述べたいと思う. 「症例」患者:山○秀○, 昭和34年8月生れの男児. 両親は血族結婚でない. 親族に精神々経疾患の患者はなく, また同胞に弟が1名あるが, 普通児で健康ならびに発育上特別の問題はない. 本患児の妊娠経過は順調で, 出生日は予定より3日だけはやく, 普通分娩で生下時仮死の徴候はな...
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Veröffentlicht in: | 医療 1972/10/20, Vol.26(10), pp.913-917 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | われわれは最近プリン代謝の先天的な異常症として注目されつつあるLesch-Nyhan症候群の男児例に遭遇した. 本患児は出生以来, 身体・知能両面における著明な発育遅延があり, 重症の脳性まひという診断のもとに当療養所重症心身障害児病棟に送られてきたものである. 以下その臨床経過とともに各種検査の成績を述べたいと思う. 「症例」患者:山○秀○, 昭和34年8月生れの男児. 両親は血族結婚でない. 親族に精神々経疾患の患者はなく, また同胞に弟が1名あるが, 普通児で健康ならびに発育上特別の問題はない. 本患児の妊娠経過は順調で, 出生日は予定より3日だけはやく, 普通分娩で生下時仮死の徴候はなかつた. 新生児黄疸は軽く経過したが, 生直後より哺乳力, 啼泣力ともに弱く, 乳児期にはきわめて頻繁に吐乳したという. 乳児期前半の体格上の発育には特別の異常なく経過したが, 生後6カ月を過ぎるころから次第に被刺激性がたかまり, 成長発達の遅延が目立ちはじめた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.26.913 |