気管支内異物による気管支拡張症の1症例
気管支内異物の除去は, 気管食道科領域においては珍らしいことではなく, その95%以上のものが直達鏡で摘出されているが1), 直達鏡による摘出が不可能である場合には, 当然開胸手術が必要となる. しかし今日までに気管支内異物を外科的に摘出した症例報告は少なく, 本邦においては数例にすぎない. われわれは最近気管支内に吸引された異物による気管支拡張症を外科的に治癒せしめた症例を経験したので報告する. 「症例」(症例)12才男子(家族歴):特記すべきことはない. (既往歴):患者は生来健康であつたが, 10才ころから, ときどき血痰を出すようになり, 約1年間同じような状態が続いた. 血痰は特別治...
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Veröffentlicht in: | 医療 1971/02/20, Vol.25(2), pp.137-140 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 気管支内異物の除去は, 気管食道科領域においては珍らしいことではなく, その95%以上のものが直達鏡で摘出されているが1), 直達鏡による摘出が不可能である場合には, 当然開胸手術が必要となる. しかし今日までに気管支内異物を外科的に摘出した症例報告は少なく, 本邦においては数例にすぎない. われわれは最近気管支内に吸引された異物による気管支拡張症を外科的に治癒せしめた症例を経験したので報告する. 「症例」(症例)12才男子(家族歴):特記すべきことはない. (既往歴):患者は生来健康であつたが, 10才ころから, ときどき血痰を出すようになり, 約1年間同じような状態が続いた. 血痰は特別治療を行なうことなく治癒した. 12才のときに突然強度の咳嗽と多量の血痰を喀出し, 呼吸困難を訴えて某病院に入院, 輸血, 止血剤, 抗生物質投与などの治療を受け, 1ヵ月間の入院治療で軽快退院した. しかしその後も再三にわたる血痰を認めたので, 精査治療を希望して当院に入院した. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.25.137 |