しゃっくりと意識障害を呈した左頸動脈血栓症の1症例
しゃっくりは横隔膜の反射運動の結果であるが, その病態生理を考えてみると, まず伝導路として求心性のものに頸神経および迷走神経があり, 中枢として下位に頸髄の3~5, 上位に脳の前頭回が考えられる. さらに遠心性としては横隔神経があたる. これら伝導路のどの部分に刺激をうけてもその反射機能としてしゃっくりが出現することが考えられる. したがって, 症状としてしゃっくりを現わす疾患は, かなり多くのものを数えることができる. われわれは, 非常に頑固なしゃっくりを呈し, それに意識障害をみせた左側頸動脈血栓症を経験したので症例報告する. 「症例」患者 44才の男子. 獣医師 主訴 頑固なしゃっく...
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Veröffentlicht in: | 医療 1969, Vol.23 (12), p.1556-1560 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | しゃっくりは横隔膜の反射運動の結果であるが, その病態生理を考えてみると, まず伝導路として求心性のものに頸神経および迷走神経があり, 中枢として下位に頸髄の3~5, 上位に脳の前頭回が考えられる. さらに遠心性としては横隔神経があたる. これら伝導路のどの部分に刺激をうけてもその反射機能としてしゃっくりが出現することが考えられる. したがって, 症状としてしゃっくりを現わす疾患は, かなり多くのものを数えることができる. われわれは, 非常に頑固なしゃっくりを呈し, それに意識障害をみせた左側頸動脈血栓症を経験したので症例報告する. 「症例」患者 44才の男子. 獣医師 主訴 頑固なしゃっくりと意識障害 現病歴 昭和43年3月16日, 昼ごろ家庭のことで妻に小言をいった. その直後から急に口数が少なくなり, ほとんど口をきかなくなった. その折, 特に行動, 態度に異常は感じなかった. 3月18日, 午後1時ごろから, しゃっくりが出現するようになったが, さほど頻回ということでもなく, 摂食も可能であった. 睡眠中にもしゃっくりは完全にはとまらなかった. |
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ISSN: | 0021-1699 |