開心術時手術野におけるCO2濃度について

開心術の合併症としての空気塞栓症は手術手技の向上などにより次第に減少する傾向にあるとはいえ, 重篤な合併症としてその予防には細心の注意をはらう必要があると考える. 現在予防的処置としては心搏停止, ベント使用, 体位の工夫などを組合せ考慮するほか, 手術野にCO2を送気して空気をCO2と置換する方法をRoutineに行なつている場合が多い. しかし実際に手術野のCO2濃度がどれ位であるか, 有効なCO2送気方法はどうかなどの報告も少なく, 慢然とCO2を送気しているだけで安心しているのが現状のように思われる. 私どもはCO2の送気方法, 送気量を種々組合せてその時の手術野におけるCO2濃度を測...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1969/08/20, Vol.23(8), pp.1008-1011
Hauptverfasser: 辻川, 春季, 大越, 重, 飯塚, 泰, 仲村, 三郎, 横山, 正治, 大城, 武彦, 宮下, 博夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:開心術の合併症としての空気塞栓症は手術手技の向上などにより次第に減少する傾向にあるとはいえ, 重篤な合併症としてその予防には細心の注意をはらう必要があると考える. 現在予防的処置としては心搏停止, ベント使用, 体位の工夫などを組合せ考慮するほか, 手術野にCO2を送気して空気をCO2と置換する方法をRoutineに行なつている場合が多い. しかし実際に手術野のCO2濃度がどれ位であるか, 有効なCO2送気方法はどうかなどの報告も少なく, 慢然とCO2を送気しているだけで安心しているのが現状のように思われる. 私どもはCO2の送気方法, 送気量を種々組合せてその時の手術野におけるCO2濃度を測定し, また人工心肺回転時にCO2を送気することによる動脈血CO2分圧の変化について検討して一応の結論を得たので報告する.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.23.1008