気管支喘息にかんする観察: アレルゲンテストを中心として

気管支喘息(以下「喘息」と略す)の発生病理については, 周知のように諸説があるが, Coca, Cooke, Walkerらはアレルギー説をとなえ, 多くの支持をえている. しかし個々の症例をよく観察すると, 病因は必ずしも一元的とはいいえない印象が深い. そこでアレルギーの関与の明瞭な症例とそうでない例とを判別するのも診療上参考になることであろう. わが国でも松村, 川上らがこの立場から喘息の研究を行ない, その指導で国産の皮内テスト用アレルゲンが市販されてからは, ようやく各所の病院で喘息の診断と治療にアレルゲン(以下「ア」と略す)エキスを用いるようになってきた. われわれも昭和39年4月...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1969, Vol.23(2), pp.227-236
Hauptverfasser: 勝田, 京一, 吉田, 政文, 竹下, 嘉一, 久恒, 一雄, 柴田, 卓, 宝角, 衛, 中尾, 昭, 井上, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:気管支喘息(以下「喘息」と略す)の発生病理については, 周知のように諸説があるが, Coca, Cooke, Walkerらはアレルギー説をとなえ, 多くの支持をえている. しかし個々の症例をよく観察すると, 病因は必ずしも一元的とはいいえない印象が深い. そこでアレルギーの関与の明瞭な症例とそうでない例とを判別するのも診療上参考になることであろう. わが国でも松村, 川上らがこの立場から喘息の研究を行ない, その指導で国産の皮内テスト用アレルゲンが市販されてからは, ようやく各所の病院で喘息の診断と治療にアレルゲン(以下「ア」と略す)エキスを用いるようになってきた. われわれも昭和39年4月から昭和43年8月まで国立小倉病院内科を受診した喘息患者の一部に診断と治療の目的でなんらかのア皮内テストを実施し, これらの症例について若干の臨床的観察をおこなってみた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.23.227