若年性胃癌の1例

中学生や高校生の胃・十二指腸潰瘍が, 最近増加しているということをしばしば耳にするが, 今回, 貧血を主訴として来院した. 13才の男児にみられた若年性胃癌の1例を, X線学的に経過を追求する機会を得たので, X線写真を中心に, この例について報告する. 「症例」年令, 性:13才, 男, 中学生 主訴:めまい, 貧血 現病歴:約6ヵ月前より, めまい, 貧血が認められた. 最近に至り, 主訴は増悪した. 現症:顔面蒼白. 目瞼結膜貧血あり. 胸部, 心および肺異常なし. 腹部, 心窩に圧痛が認められたが, 腫瘤を認めず. 検査成績:血液, 赤血球204×104, 白赤球8,800, 血色素9...

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Veröffentlicht in:医療 1967-06, Vol.21 (6), p.771-774
Hauptverfasser: 興村哲郎, 陳進宗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:中学生や高校生の胃・十二指腸潰瘍が, 最近増加しているということをしばしば耳にするが, 今回, 貧血を主訴として来院した. 13才の男児にみられた若年性胃癌の1例を, X線学的に経過を追求する機会を得たので, X線写真を中心に, この例について報告する. 「症例」年令, 性:13才, 男, 中学生 主訴:めまい, 貧血 現病歴:約6ヵ月前より, めまい, 貧血が認められた. 最近に至り, 主訴は増悪した. 現症:顔面蒼白. 目瞼結膜貧血あり. 胸部, 心および肺異常なし. 腹部, 心窩に圧痛が認められたが, 腫瘤を認めず. 検査成績:血液, 赤血球204×104, 白赤球8,800, 血色素9.98g/dl, 血清総蛍白5.4g/dl, A/G 2.11, 血沈1時間8mm, 2時間15mm. 糞便潜血強陽性. 胃液, 空腹時, 量34ml, 遊離塩酸45総酸度60, 最高酸度, (40分後)遊離塩酸70総酸度90, 急峻曲線型, 乳酸陰性, 潜血強陽性. X線写真:前壁粘膜像では幽門部前壁の小彎側に潰瘍あり(図1A), 立位圧迫像でも潰瘍を認める(図1B).
ISSN:0021-1699