各種保存骨移植における免疫反応およびレ線的観察

整形外科領域においては各種手術に骨移植を併用することが非常に多い. 関節癒着, 制動術, 骨折や仮関節の骨接合術などはもちろん, 骨腫瘍, 骨髄炎, 骨関節結核の治療にいたるまで, その支持性と骨形成促進を目的としてその適応範囲は広い. また近年のごとく交通災害, 労働災害が頻発するにつれ骨損傷を伴う外傷も量的, 質的に増加してくるのは当然であり, 骨移植の重要性はいよいよ増してくる. 骨移植に用いる骨材は, その術後成績から見て自家新鮮骨にまさるものはない. 自家骨移植については採取骨片の大きさの問題, すなわち供給面での制約, 採取時の手術的侵襲, 採取部位の疼痛や二次的骨折などの患者の苦...

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Veröffentlicht in:医療 1967/05/20, Vol.21(5), pp.575-584
Hauptverfasser: 丹野, 恭徳, 元村, 資治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:整形外科領域においては各種手術に骨移植を併用することが非常に多い. 関節癒着, 制動術, 骨折や仮関節の骨接合術などはもちろん, 骨腫瘍, 骨髄炎, 骨関節結核の治療にいたるまで, その支持性と骨形成促進を目的としてその適応範囲は広い. また近年のごとく交通災害, 労働災害が頻発するにつれ骨損傷を伴う外傷も量的, 質的に増加してくるのは当然であり, 骨移植の重要性はいよいよ増してくる. 骨移植に用いる骨材は, その術後成績から見て自家新鮮骨にまさるものはない. 自家骨移植については採取骨片の大きさの問題, すなわち供給面での制約, 採取時の手術的侵襲, 採取部位の疼痛や二次的骨折などの患者の苦痛のごとき, 種々の欠点があるにもかかわらず多用されているのは一に術後成績が優秀であるという点にかかっている. ゆえに自家骨移植の欠点を補い, なおかつ, 自家骨に劣らぬ術後成績をうることができるならば他家骨移植すなわち, 同種骨および異種骨移植の方がかえって利点が多いといえる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.21.575