輸血後の肝障害とくに預血と有償血との差
ここ1, 2年来輸血に関連して「黄色い血」, 「輸血後肝炎」が社会問題化し, 有償血が人権問題にまで発展してきた. 私たちは39年の夏以来できるだけ預血を用いるよう努力しているが, これを中心に保存血輸血後の肝障害について検討してみた. 「観察症例並びに方法」観察症例は38年6月から40年6月までの2年間に, 主として肺切除を行なった肺結核患者99例で, 輸血量は最大5,000cc, 最少200cc, 1人平均輸血量は約950ccとなっており, 保存血はすべて同一血液銀行から供給を受けたものである. 最初の輸血の日から40日と, 最後の輸血の日から160日の間をおおむね2週間に1回肝障害の観察...
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Veröffentlicht in: | 医療 1966/11/20, Vol.20(11), pp.1200-1201 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ここ1, 2年来輸血に関連して「黄色い血」, 「輸血後肝炎」が社会問題化し, 有償血が人権問題にまで発展してきた. 私たちは39年の夏以来できるだけ預血を用いるよう努力しているが, これを中心に保存血輸血後の肝障害について検討してみた. 「観察症例並びに方法」観察症例は38年6月から40年6月までの2年間に, 主として肺切除を行なった肺結核患者99例で, 輸血量は最大5,000cc, 最少200cc, 1人平均輸血量は約950ccとなっており, 保存血はすべて同一血液銀行から供給を受けたものである. 最初の輸血の日から40日と, 最後の輸血の日から160日の間をおおむね2週間に1回肝障害の観察を行なった. 輸血後肝障害を一つの肝機能検査のみに依存するのは無理であるが, 今回はS-GOTを代表として取り上げ, S-GOT値を40以下, 41~99, 100以上の三つに区分し, 観察経過中の最高値をもつて集計した. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.20.1200 |