精神分裂病の予後に関係する諸要因: 国立国府台病院精神科退院患者について
精神障害者の治療は近年進歩がめざましく, 薬物治療, 心理療法, 作業レク療法, 家族へのケースワーク, リハビリティション活動など多彩な手段が用いられている. これに応じて, 精神分裂病の臨床を多方面から再検討することが必要となった. 今回は, その一部として退院した精神分裂病患者の実態調査を資料としてその社会復帰に関与する諸要因を分折検討してみた. 「対象と調査結果」材料は, 昭和37年1月1日から12月末までに国立国府台病院精神科を退院した精神分裂病のうち, 千葉県市川市在住の22名(男14, 女8)である. 調査は昭和40年4月に戸別訪問で行ない, その結果の概観は表1のごとくできわめ...
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Veröffentlicht in: | 医療 1966/06/20, Vol.20(6), pp.603-606 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 精神障害者の治療は近年進歩がめざましく, 薬物治療, 心理療法, 作業レク療法, 家族へのケースワーク, リハビリティション活動など多彩な手段が用いられている. これに応じて, 精神分裂病の臨床を多方面から再検討することが必要となった. 今回は, その一部として退院した精神分裂病患者の実態調査を資料としてその社会復帰に関与する諸要因を分折検討してみた. 「対象と調査結果」材料は, 昭和37年1月1日から12月末までに国立国府台病院精神科を退院した精神分裂病のうち, 千葉県市川市在住の22名(男14, 女8)である. 調査は昭和40年4月に戸別訪問で行ない, その結果の概観は表1のごとくできわめて予後不良である. 表中の完全適応とは, 職場と家庭内状況の両方とも良好な対人関係を保ちうることを指す. いずれかに難があれば, 不完全適応とした. 表1は社会生活場面の状況を基準にしているが, さらに病像と経過の観点からこれを見直すと表2のとおりである. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.20.603 |