小児にみられた特異的な間質性肺線維症の1例
従来肺線維症に関する報告は, 壮年から老年にかけての症例が大部分を占めている. 1)-4)私どもは長期間にわたり各種抗生物質の連続投与にもかかわらず, レ線上肺野に陰影が転々と出没し, 試験開胸により, 肺の高度の間質性増生並びに実質の腺腫様増生がみられた小児の1例を経験したのでここに報告する. 症例 伊○美○子 昭和26年8月31目生 入院時9才の女児で, 出形県に生れ山形県に在住し, 家は農家で生の川魚を食べたことはない. また塵肺症を考えるような条件もない. 家族歴:両親はいとこ同士(患者の父方祖父と母方祖父は兄弟であり, 父方祖母と母方祖母は姉妹である. )で健在. 同胞5名中患児は3...
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Veröffentlicht in: | 医療 1966/01/20, Vol.20(1), pp.89-91 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 従来肺線維症に関する報告は, 壮年から老年にかけての症例が大部分を占めている. 1)-4)私どもは長期間にわたり各種抗生物質の連続投与にもかかわらず, レ線上肺野に陰影が転々と出没し, 試験開胸により, 肺の高度の間質性増生並びに実質の腺腫様増生がみられた小児の1例を経験したのでここに報告する. 症例 伊○美○子 昭和26年8月31目生 入院時9才の女児で, 出形県に生れ山形県に在住し, 家は農家で生の川魚を食べたことはない. また塵肺症を考えるような条件もない. 家族歴:両親はいとこ同士(患者の父方祖父と母方祖父は兄弟であり, 父方祖母と母方祖母は姉妹である. )で健在. 同胞5名中患児は3番目, 他の同胞は健在. 既往歴:母は妊娠中特別のことなく, 満期安産. 満1才より約1ヵ年間皮膚疾患に罹患し, 病名不詳なるも頸部および躯幹前面に径数cmの惰円形の癒痕が約20個残つている. 現病歴:満6才の冬, 熱発咳嗽あり, 近くの病院で肺結核として約1年半入院加療した. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.20.89 |