メサラジン,サラゾスルファピリジンに不耐であり,経過中に無顆粒球症,敗血症性ショックを合併した潰瘍性大腸炎の1例

73歳女性.72歳時に潰瘍性大腸炎を発症したが,メサラジン不耐症であった.10カ月後に再燃しサラゾスルファピリジン(SASP)とプレドニゾロンの投与により臨床的寛解となったが,SASP投与53日後に無顆粒球症を発症した.敗血症性ショックに陥ったが,抗菌薬,顆粒球コロニー刺激因子製剤,強心剤にて症状は回復した.薬剤誘発性リンパ球刺激試験ではメサラジン顆粒,SASP錠いずれも陽性であった.5-アミノサリチル酸不耐症の患者では,薬剤選択は慎重に判断すべきである....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2023/09/10, Vol.120(9), pp.764-772
Hauptverfasser: 池端, 敦, 本多, 俊介, 関野, 泰幹, 増尾, 隆行, 永塚, 圭, 猪股, 奈々, 小野, 貞英
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:73歳女性.72歳時に潰瘍性大腸炎を発症したが,メサラジン不耐症であった.10カ月後に再燃しサラゾスルファピリジン(SASP)とプレドニゾロンの投与により臨床的寛解となったが,SASP投与53日後に無顆粒球症を発症した.敗血症性ショックに陥ったが,抗菌薬,顆粒球コロニー刺激因子製剤,強心剤にて症状は回復した.薬剤誘発性リンパ球刺激試験ではメサラジン顆粒,SASP錠いずれも陽性であった.5-アミノサリチル酸不耐症の患者では,薬剤選択は慎重に判断すべきである.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.120.764