直腸転移をきたした乳腺浸潤性小葉癌の1例

53歳女性.便秘を主訴に受診し,大腸内視鏡検査で直腸に高度狭窄をともなう腫瘍性病変を認めた.組織は低分化腺癌で,4型と転移性直腸癌の鑑別が問題となった.CT検査で右乳房に腫瘍性病変を認め,免疫組織化学的検査を追加し乳癌直腸転移と診断した.ホルモン療法が奏効し腫瘍縮小効果を認めた.乳癌の直腸転移はまれであるが,乳癌の診断,既往を有する症例では,消化管転移の可能性を念頭に置いた病理組織の検討が必要である....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2021/10/10, Vol.118(10), pp.952-958
Hauptverfasser: 鉄地川原, 香恵, 濱田, 晃市, 堀川, 宜範, 志波, 慶樹, 永橋, 尭之, 福島, 大造, 西野, 徳之, 阿左見, 亜矢佳, 佐久間, 秀夫, 大竹, 徹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:53歳女性.便秘を主訴に受診し,大腸内視鏡検査で直腸に高度狭窄をともなう腫瘍性病変を認めた.組織は低分化腺癌で,4型と転移性直腸癌の鑑別が問題となった.CT検査で右乳房に腫瘍性病変を認め,免疫組織化学的検査を追加し乳癌直腸転移と診断した.ホルモン療法が奏効し腫瘍縮小効果を認めた.乳癌の直腸転移はまれであるが,乳癌の診断,既往を有する症例では,消化管転移の可能性を念頭に置いた病理組織の検討が必要である.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.118.952