早期胃癌深達度診断におけるX線検査の上乗せ効果の検討

早期胃癌の深達度診断において,X線検査が内視鏡検査に対し,どの程度上乗せ効果があるかについて,当院で診断した早期胃癌84病変(分化型62病変,未分化型22病変)を対象に後方視的に検討した.対象病変全体の正診率は内視鏡検査75%,内視鏡検査+X線検査82.1%と,X線検査により7.1%の上乗せ効果が得られた.ULの有無では分化型,未分化型ともにUL0の病変でX線検査の上乗せ効果が高い傾向であった.腫瘍径では30mm以下の分化型,21mm以上の未分化型で,部位別ではU領域の病変で,X線検査の上乗せ効果が高い傾向であった.病変に応じてX線検査を追加することは,早期胃癌の深達度診断に寄与すると考えられ...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2019/06/10, Vol.116(6), pp.506-514
Hauptverfasser: 武藤, 桃太郎, 齊藤, 成亮, 武藤, 瑞恵, 市來, 一彦, 井上, 充貴, 栁川, 伸幸, 乾野, 幸子, 浅井, 慶子, 稲葉, 聡
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:早期胃癌の深達度診断において,X線検査が内視鏡検査に対し,どの程度上乗せ効果があるかについて,当院で診断した早期胃癌84病変(分化型62病変,未分化型22病変)を対象に後方視的に検討した.対象病変全体の正診率は内視鏡検査75%,内視鏡検査+X線検査82.1%と,X線検査により7.1%の上乗せ効果が得られた.ULの有無では分化型,未分化型ともにUL0の病変でX線検査の上乗せ効果が高い傾向であった.腫瘍径では30mm以下の分化型,21mm以上の未分化型で,部位別ではU領域の病変で,X線検査の上乗せ効果が高い傾向であった.病変に応じてX線検査を追加することは,早期胃癌の深達度診断に寄与すると考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.116.506