共焦点レーザー内視鏡を用いた消化器病変の診断

近年の内視鏡技術の進歩は著しく,500~1000倍の倍率によってリアルタイムに組織を観察し得る“optical biopsy”の時代に突入しつつある.共焦点レーザー内視鏡による診断学は消化管・胆膵領域ともにいまだ確立されてはいないが,今後の症例蓄積と病理学的解析が進めば生検の代替法として十分成立すると考える.今後は,欧米で盛んに行われはじめている分子イメージングの研究に期待が寄せられている.さらに最近のトピックとして“間質”という新しい臓器の存在と,共焦点レーザー内視鏡による“間質”の観察が癌転移,組織浮腫および線維症を含む多くの病態の解明に光をもたらすかもしれないと期待されている....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2018/12/10, Vol.115(12), pp.1037-1045
Hauptverfasser: 野中, 康一, 谷坂, 優樹, 良沢, 昭銘
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年の内視鏡技術の進歩は著しく,500~1000倍の倍率によってリアルタイムに組織を観察し得る“optical biopsy”の時代に突入しつつある.共焦点レーザー内視鏡による診断学は消化管・胆膵領域ともにいまだ確立されてはいないが,今後の症例蓄積と病理学的解析が進めば生検の代替法として十分成立すると考える.今後は,欧米で盛んに行われはじめている分子イメージングの研究に期待が寄せられている.さらに最近のトピックとして“間質”という新しい臓器の存在と,共焦点レーザー内視鏡による“間質”の観察が癌転移,組織浮腫および線維症を含む多くの病態の解明に光をもたらすかもしれないと期待されている.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.115.1037