総胆管および膵管に穿破した膵動静脈奇形の1例

症例は54歳男性.黒色便を主訴に来院し,十二指腸炎として経過観察していた.心窩部痛が出現したためダイナミックCTを施行し,膵頭部に血管異常を認めた.胆管造影で総胆管と膵管が同時に造影され,膵動静脈奇形による総胆管・膵管穿破と考えた.内科的治療を行うも心窩部痛が急速に増悪したため,膵頭十二指腸切除術を行った.有症状の膵動静脈奇形の場合,耐術能を踏まえた上で積極的に外科的切除を検討すべきと考えられた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2018/11/10, Vol.115(11), pp.1011-1017
Hauptverfasser: 浦上, 聡, 三浦, 翔, 藤田, 光一, 松井, 佐織, 阿南, 隆洋, 渡辺, 明彦, 菅原, 淳, 向井, 秀一, 吉川, 卓郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は54歳男性.黒色便を主訴に来院し,十二指腸炎として経過観察していた.心窩部痛が出現したためダイナミックCTを施行し,膵頭部に血管異常を認めた.胆管造影で総胆管と膵管が同時に造影され,膵動静脈奇形による総胆管・膵管穿破と考えた.内科的治療を行うも心窩部痛が急速に増悪したため,膵頭十二指腸切除術を行った.有症状の膵動静脈奇形の場合,耐術能を踏まえた上で積極的に外科的切除を検討すべきと考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.115.1011