内視鏡的粘膜下層剥離術にて診断された早期胃癌と悪性リンパ腫との衝突腫瘍の1例
「はじめに」衝突腫瘍は, 組織学的に2つの異なった腫瘍が境界をもって相接する状態と定義される. 今回, われわれは内視鏡的治療によって診断された胃原発悪性リンパ腫と腺癌の衝突腫瘍を経験したので報告する. 「I 症例」患者: 78歳, 男性. 主訴: 嘔気. 現病歴: 2017年1月頃より食後に嘔気, 嘔吐を繰り返すようになり症状改善が得られないため, 当院へ紹介受診. 上部消化管内視鏡検査所見: 胃噴門を中心にびらんをともなう凹凸不整な壁肥厚所見が見られた. また, 前庭部大彎に20mm大の境界明瞭な0-IIa病変を認めた. 背景粘膜に高度萎縮を認めたが, 噴門部不整壁肥厚領域と前庭部0-II...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 2018/10/10, Vol.115(10), pp.923-929 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」衝突腫瘍は, 組織学的に2つの異なった腫瘍が境界をもって相接する状態と定義される. 今回, われわれは内視鏡的治療によって診断された胃原発悪性リンパ腫と腺癌の衝突腫瘍を経験したので報告する. 「I 症例」患者: 78歳, 男性. 主訴: 嘔気. 現病歴: 2017年1月頃より食後に嘔気, 嘔吐を繰り返すようになり症状改善が得られないため, 当院へ紹介受診. 上部消化管内視鏡検査所見: 胃噴門を中心にびらんをともなう凹凸不整な壁肥厚所見が見られた. また, 前庭部大彎に20mm大の境界明瞭な0-IIa病変を認めた. 背景粘膜に高度萎縮を認めたが, 噴門部不整壁肥厚領域と前庭部0-IIa病変には明らかな連続性はなかった. 病理組織学的所見: 噴門部からの生検組織診断では核腫大, 核形不整の目立つ腫瘍細胞の浸潤性増殖を認めた. |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi.115.923 |