切除不能・再発胃癌に対する化学療法

切除不能・再発胃癌の主たる治療法は化学療法である.本邦における一次治療は,HER2陰性例ではS-1+シスプラチン療法やS-1+オキサリプラチン療法が,HER2陽性例ではカペシタビン+シスプラチン+トラスツズマブ療法が標準的である.また二次治療の意義が明らかになり,ラムシルマブ+パクリタキセル療法が標準的に用いられる.さらに,三次治療としてニボルマブの有用性が明らかになった.抗PD-1抗体薬と殺細胞薬のコンビネーションも各ラインで検証されており,今後のさらなる展開が期待される.臨床腫瘍医は,切除不能進行・再発胃癌に対し有効な6剤すべてを使い切る戦略を考慮して治療にあたることが望ましい....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2018/06/10, Vol.115(6), pp.514-520
1. Verfasser: 高張, 大亮
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:切除不能・再発胃癌の主たる治療法は化学療法である.本邦における一次治療は,HER2陰性例ではS-1+シスプラチン療法やS-1+オキサリプラチン療法が,HER2陽性例ではカペシタビン+シスプラチン+トラスツズマブ療法が標準的である.また二次治療の意義が明らかになり,ラムシルマブ+パクリタキセル療法が標準的に用いられる.さらに,三次治療としてニボルマブの有用性が明らかになった.抗PD-1抗体薬と殺細胞薬のコンビネーションも各ラインで検証されており,今後のさらなる展開が期待される.臨床腫瘍医は,切除不能進行・再発胃癌に対し有効な6剤すべてを使い切る戦略を考慮して治療にあたることが望ましい.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.115.514