Stage II大腸癌患者の予後因子としての所属リンパ節の反応性腫大

大腸癌における所属リンパ節腫大と生存率との関連性を検討した.原発巣を切除しえた大腸癌で病理学的にpStage IIと診断した170例を対象とした.これを,術前画像または手術所見にて所属リンパ節転移ありとみなされたが,病理にて反応性リンパ節腫大と判断された反応性リンパ節腫大群と,それ以外のリンパ節非腫大群の2群に分類し,術後生存率の統計解析を行った.反応性リンパ節腫大は右側大腸癌における全生存率と疾患特異的生存率の独立した予後良好因子であり,全大腸癌においてもその傾向が認められた.左側大腸癌では有意な結果を認めなかった.所属リンパ節反応性腫大は免疫反応亢進を意味することが示唆された....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2017/09/05, Vol.114(9), pp.1629-1638
Hauptverfasser: 佐藤, 大幹, 下山田, 雅大, 伊藤, 有香, 吉田, 茂正, 石田, 博保, 山口, 高史, 大谷, 明夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:大腸癌における所属リンパ節腫大と生存率との関連性を検討した.原発巣を切除しえた大腸癌で病理学的にpStage IIと診断した170例を対象とした.これを,術前画像または手術所見にて所属リンパ節転移ありとみなされたが,病理にて反応性リンパ節腫大と判断された反応性リンパ節腫大群と,それ以外のリンパ節非腫大群の2群に分類し,術後生存率の統計解析を行った.反応性リンパ節腫大は右側大腸癌における全生存率と疾患特異的生存率の独立した予後良好因子であり,全大腸癌においてもその傾向が認められた.左側大腸癌では有意な結果を認めなかった.所属リンパ節反応性腫大は免疫反応亢進を意味することが示唆された.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.114.1629