自己免疫性膵炎の診断基準の現状と問題点

自己免疫性膵炎(AIP)の概念が初めて報告されて10数年が経過したが,この間各国からそれぞれの疾患概念や診断体系に合わせて診断基準が提唱された.日本は世界に先駆けて診断基準を提唱したが,主にLPSPと呼ばれる組織型を膵癌と誤診することなく確実に診断することが基本的理念であった.一方欧米ではIDCPと呼ばれる別の組織型も報告されており,国際的なコンセンサスを作る必要性が生じてきた.2011年国際コンセンサス診断基準(ICDC)が提唱され,AIPはtype 1,type 2に大別された.ICDCに齟齬をなくすべく日本の診断基準も最近改訂された.今後新しい診断基準の問題点について検証していく必要があ...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2012, Vol.109(6), pp.888-896
Hauptverfasser: 五十嵐, 久人, 伊藤, 鉄英, 藤森, 尚, 大野, 隆真, 高柳, 涼一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:自己免疫性膵炎(AIP)の概念が初めて報告されて10数年が経過したが,この間各国からそれぞれの疾患概念や診断体系に合わせて診断基準が提唱された.日本は世界に先駆けて診断基準を提唱したが,主にLPSPと呼ばれる組織型を膵癌と誤診することなく確実に診断することが基本的理念であった.一方欧米ではIDCPと呼ばれる別の組織型も報告されており,国際的なコンセンサスを作る必要性が生じてきた.2011年国際コンセンサス診断基準(ICDC)が提唱され,AIPはtype 1,type 2に大別された.ICDCに齟齬をなくすべく日本の診断基準も最近改訂された.今後新しい診断基準の問題点について検証していく必要がある.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.109.888