GIST術後の転移性肝腫瘍にソナゾイド造影超音波を用いたラジオ波焼灼療法(RFA)が有効であった1例

「要旨」:症例は43歳, 女性. 直腸GISTに対して経肛門的切除およびMiles手術が施行されたが, 術2年後に肝両葉に15cmの転移巣が2個出現した. imatinib meysylate投与により画像上, 転移巣の低吸収域化がみられたが, その2年後に耐性を獲得し, 最大4cm, 6個の肝内再発をきたした. 病変はB-mode超音波で認識困難であったが, ソナゾイド(R)造影超音波検査にて明瞭に認識可能となりRFAを完遂しえた. 超音波で認識困難なイマチニブ耐性GIST肝転移に対して, 造影超音波下RFAは局所制御に有効であると考えられた. 「はじめに」切除不能なGastrointest...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2010, Vol.107 (3), p.442-448
Hauptverfasser: 南達也, 佐藤新平, 渡邊義敬, 松田梨恵, 四ツ谷諭, 山田章盛, 田中輝行, 近藤慎太郎, 海老原徹雄, 東郷剛一, 山崎一人, 石田康生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」:症例は43歳, 女性. 直腸GISTに対して経肛門的切除およびMiles手術が施行されたが, 術2年後に肝両葉に15cmの転移巣が2個出現した. imatinib meysylate投与により画像上, 転移巣の低吸収域化がみられたが, その2年後に耐性を獲得し, 最大4cm, 6個の肝内再発をきたした. 病変はB-mode超音波で認識困難であったが, ソナゾイド(R)造影超音波検査にて明瞭に認識可能となりRFAを完遂しえた. 超音波で認識困難なイマチニブ耐性GIST肝転移に対して, 造影超音波下RFAは局所制御に有効であると考えられた. 「はじめに」切除不能なGastrointestinal stromal tumor(GIST)に対して, 選択的チロシンキナーゼ阻害剤imatinib meysylate(イマチニブ)が導入され予後の改善がもたらされたが, 二次耐性に対する治療法は確立されていない. 今回, われわれはイマチニブ投与後二次耐性を獲得したGIST肝転移に対して造影超音波下ラジオ波焼灼療法(RFA)を施行し, 局所制御が可能となった1例を経験したので報告する.
ISSN:0446-6586