mFOLFOX6療法中に高アンモニア血症による意識障害を認めた切除不能大腸癌の1例
要旨:症例は79歳女性. 上行結腸癌, 多発肝転移で切除不能と診断し, 全身化学療法を開始した. mFOLFOX6を投与終了後2日目に意識障害を認めた. アンモニア121μg/dlと高値を認め, 5-fluorouracilによる高アンモニア血症と診断した. 肝性脳症改善アミノ酸注射液の点滴静注にて, 意識は清明になった. 5-fluorouracilによる高アンモニア血症の報告は少なく, 重要な副反応として報告する. 「はじめに」切除不能・再発大腸癌の全身化学療法において, 5-Fluorouracil(5FU)はKey drug1)である. 主な投与経路は持続静注法で, 高用量を使用するこ...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 2009, Vol.106(12), pp.1744-1750 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:症例は79歳女性. 上行結腸癌, 多発肝転移で切除不能と診断し, 全身化学療法を開始した. mFOLFOX6を投与終了後2日目に意識障害を認めた. アンモニア121μg/dlと高値を認め, 5-fluorouracilによる高アンモニア血症と診断した. 肝性脳症改善アミノ酸注射液の点滴静注にて, 意識は清明になった. 5-fluorouracilによる高アンモニア血症の報告は少なく, 重要な副反応として報告する. 「はじめに」切除不能・再発大腸癌の全身化学療法において, 5-Fluorouracil(5FU)はKey drug1)である. 主な投与経路は持続静注法で, 高用量を使用することが多い. 今回, 切除不能大腸癌の肝転移症例に対してmFOLFOX6療法を行い, 投与後に5FUが原因と考えられる高アンモニア血症による意識障害を認めた1例を経験したので重要な副反応として報告する. 「I 症例」症例:79歳. 女性. 主訴:食欲低下. 既往歴:68歳時に糖尿病. 生活歴:飲酒, 喫煙なし. |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi.106.1744 |