経十二指腸乳頭的な組織診断が有用であった胆管内発育型肝細胞癌の1例
「緒言」胆管内発育型肝細胞癌(icteric-type hepatocellular carcinoma;I-HCC)は全肝細胞癌の0.7~9%を占める比較的まれな進展形態であり1)~3), 進行期の肝細胞癌(肝癌)による胆管浸潤を除くと, その診断はしばしば困難とされる1)~3). 今回, 経十二指腸乳頭的な診断が有用と思われたI-HCC例を経験したことより考察を加え報告する. I 症例 症例:72歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:55歳より高血圧, 70歳;S状結腸癌. 現病歴:2005年5月, 油物の摂食後より強い心窩部痛が出現するために救急外来を受診. 腹部単純CTにて左右の肝管...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 2008, Vol.105(6), pp.860-863 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」胆管内発育型肝細胞癌(icteric-type hepatocellular carcinoma;I-HCC)は全肝細胞癌の0.7~9%を占める比較的まれな進展形態であり1)~3), 進行期の肝細胞癌(肝癌)による胆管浸潤を除くと, その診断はしばしば困難とされる1)~3). 今回, 経十二指腸乳頭的な診断が有用と思われたI-HCC例を経験したことより考察を加え報告する. I 症例 症例:72歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:55歳より高血圧, 70歳;S状結腸癌. 現病歴:2005年5月, 油物の摂食後より強い心窩部痛が出現するために救急外来を受診. 腹部単純CTにて左右の肝管内に鋳型状の陰影を指摘され精査加療を目的に入院となった. 臨床経過:腹部単純MRIでも左右の肝管内にT1強調像で低信号, T2強調像にてわずかに高信号の陰影を認めたが(Figure 1), 診断の確定には到らなかった. 内視鏡的逆行性胆道造影では左右の肝管より総肝管にかけて辺縁が明瞭な透亮像を認めた(Figure 2). |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi.105.860 |