十二指腸水平脚潰瘍穿孔から3年後に診断し得たZollinger-Ellison症候群の1例

症例は61歳,女性.2002年十二指腸水平脚の潰瘍穿孔の既往あり.2005年10月より腹痛,嘔吐が出現し,上部消化管内視鏡検査にて多発性十二指腸潰瘍を認め,当科紹介となる.ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて上部空腸に多発する潰瘍瘢痕を認めた.ガストリン高値,選択的動脈内カルシウム注入試験,画像所見などより十二指腸腹側のガストリノーマと診断し,腫瘍摘出術を行った.摘出標本はリンパ節内の神経内分泌腫瘍であった.今後,ダブルバルーン小腸内視鏡検査はZollinger-Ellison症候群診断の一助になる可能性があると考えられた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2008, Vol.105(5), pp.705-710
Hauptverfasser: 板場, 壮一, 本田, 邦臣, 中村, 和彦, 吉永, 繁高, 樋口, 奈緒美, 秋穂, 裕唯, 宜保, 淳也, 有田, 好之, 伊藤, 鉄英, 田中, 雅夫, 瀬川, 由美子, 岩佐, 勉, 高柳, 涼一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は61歳,女性.2002年十二指腸水平脚の潰瘍穿孔の既往あり.2005年10月より腹痛,嘔吐が出現し,上部消化管内視鏡検査にて多発性十二指腸潰瘍を認め,当科紹介となる.ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて上部空腸に多発する潰瘍瘢痕を認めた.ガストリン高値,選択的動脈内カルシウム注入試験,画像所見などより十二指腸腹側のガストリノーマと診断し,腫瘍摘出術を行った.摘出標本はリンパ節内の神経内分泌腫瘍であった.今後,ダブルバルーン小腸内視鏡検査はZollinger-Ellison症候群診断の一助になる可能性があると考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.105.705