膵炎とPAR

PARは三量体G蛋白共役型7回膜貫通型のレセプターであり,細胞外のN末端がプロテアーゼによって特異的に切断され,切断されたN末端部(tethered ligand)がPAR自身の細胞外の第二のループに特異的に結合することによって細胞内にシグナルを伝達する.これらのPARは,多種多様な細胞の細胞膜上に発現されており,多くの重要な生体機能の調節に深くかかわっていることが明らかにされている.PAR,中でもPAR-2は生理的に膵腺房細胞,膵管上皮細胞に発現され,また,膵臓にはPAR-2の主アゴニストであるトリプシンが豊富に存在することから,膵疾患の病態にはPAR-2の活性化が深く関与している.急性膵炎...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2006, Vol.103(8), pp.918-923
Hauptverfasser: 広田, 昌彦, 藤村, 美憲, 市原, 敦史, 荒木, 令江, 馬場, 秀夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:PARは三量体G蛋白共役型7回膜貫通型のレセプターであり,細胞外のN末端がプロテアーゼによって特異的に切断され,切断されたN末端部(tethered ligand)がPAR自身の細胞外の第二のループに特異的に結合することによって細胞内にシグナルを伝達する.これらのPARは,多種多様な細胞の細胞膜上に発現されており,多くの重要な生体機能の調節に深くかかわっていることが明らかにされている.PAR,中でもPAR-2は生理的に膵腺房細胞,膵管上皮細胞に発現され,また,膵臓にはPAR-2の主アゴニストであるトリプシンが豊富に存在することから,膵疾患の病態にはPAR-2の活性化が深く関与している.急性膵炎と慢性膵炎の病態におけるPARの役割において紹介した.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi.103.918