盲腸原発MALTリンパ腫の1例

症例は65歳,女性.右下腹部腫瘤を自覚し,精査にて盲腸癌や粘膜下腫瘍が疑われた.術前,術中に確定診断は得られず,2群リンパ節郭清をともなう結腸右半切除術を施行.病理組織診断は盲腸原発MALTリンパ腫であった.本症の本邦報告は10例とまれで,標準的な治療法も確立していない.本症は術前,術中の確定診断が困難なことが多く,腫瘍周囲粘膜内に小病巣が残存する危険性があるため,現時点では,大腸癌に準じた術式が妥当と考えられた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2002/09/05, Vol.99(9), pp.1079-1084
Hauptverfasser: 辻, 宗史, 矢野, 誠司, 高村, 道生, 角, 昭一郎, 仁尾, 義則, 樋上, 哲哉, 丸山, 理留敬, 西川, 睦彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は65歳,女性.右下腹部腫瘤を自覚し,精査にて盲腸癌や粘膜下腫瘍が疑われた.術前,術中に確定診断は得られず,2群リンパ節郭清をともなう結腸右半切除術を施行.病理組織診断は盲腸原発MALTリンパ腫であった.本症の本邦報告は10例とまれで,標準的な治療法も確立していない.本症は術前,術中の確定診断が困難なことが多く,腫瘍周囲粘膜内に小病巣が残存する危険性があるため,現時点では,大腸癌に準じた術式が妥当と考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.99.1079