健常人に発症したサイトメガロウイルス胃炎の1例

症例は27歳の男性.心窩部痛と発熱を主訴に来院した.上部消化管内視鏡検査で胃体下部から前庭部の小弯側を中心とする,島状に粘膜を残した地図状の広範囲なびらんを認めた.胃生検で上皮細胞の一部にサイトメガロウイルス感染に特徴的な核内封入体を認め,血清抗体価の上昇もあったため,サイトメガロウイルス胃炎と診断した.プロトンポンプ阻害薬と胃粘膜保護薬で治療し,軽快した.基礎疾患や輸血歴のない健常な若年成人の胃に発症した,きわめてまれな1例と考えられた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2002/05/05, Vol.99(5), pp.483-488
Hauptverfasser: 尾形, 隆, 嘉村, 亜希子, 栗原, 陽一, 海上, 雅光
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は27歳の男性.心窩部痛と発熱を主訴に来院した.上部消化管内視鏡検査で胃体下部から前庭部の小弯側を中心とする,島状に粘膜を残した地図状の広範囲なびらんを認めた.胃生検で上皮細胞の一部にサイトメガロウイルス感染に特徴的な核内封入体を認め,血清抗体価の上昇もあったため,サイトメガロウイルス胃炎と診断した.プロトンポンプ阻害薬と胃粘膜保護薬で治療し,軽快した.基礎疾患や輸血歴のない健常な若年成人の胃に発症した,きわめてまれな1例と考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.99.483