防風通聖散により黄疸をきたした薬剤性肝障害の1例

症例は46歳の女性.便秘症に対し防風通聖散を内服し,13カ月後に黄疸が出現.同剤を中止し,リンパ球刺激試験を実施したところ強陽性であり本剤による薬剤性肝障害と診断した.防風通聖散による薬剤性肝障害の報告は本例を含め3例とまれである.組織学的にはリンパ球浸潤をともなう門脈域の拡大と線維化が強く回復までに62カ月を要した.肝障害の原因の一つとして漢方製剤も念頭におく必要があると思われた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2001, Vol.98(4), pp.416-420
Hauptverfasser: 小沢, 俊文, 渡辺, 秀紀, 奥山, 裕子, 奥村, 浩二, 土屋, 豊一, 丹治, 伸夫, 安斎, 幸夫, 海上, 雅光
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:症例は46歳の女性.便秘症に対し防風通聖散を内服し,13カ月後に黄疸が出現.同剤を中止し,リンパ球刺激試験を実施したところ強陽性であり本剤による薬剤性肝障害と診断した.防風通聖散による薬剤性肝障害の報告は本例を含め3例とまれである.組織学的にはリンパ球浸潤をともなう門脈域の拡大と線維化が強く回復までに62カ月を要した.肝障害の原因の一つとして漢方製剤も念頭におく必要があると思われた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.98.416