胆嚢仮性動脈瘤破裂によると考えられた胆嚢出血の1例
胆道出血は外傷, 医原性, 感染, 腫瘍, 血管性病変, 炎症などによることが多く, 胆嚢仮性動脈瘤によるものはきわめてまれである. 胆嚢仮性動脈瘤のほとんどは早期に手術が施行されるため, その自然経過については不明のことが多い. われわれは, 画像診断から胆嚢仮性動脈瘤と診断し, その自然経過を観察できた1例を経験したので文献的考察を含め報告する. I症例 患者:74歳, 女性. 主訴:全身倦怠感. 右季肋部痛. 家族歴:特記すべきものなし. 既往歴:外傷や飲酒歴なし. 現病歴:1995年11月下旬から全身倦怠感を自覚した. 近医を受診し貧血を指摘され, 輸血を受けたが貧血は改善しなかった....
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1998, Vol.95(5), pp.450-454 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 胆道出血は外傷, 医原性, 感染, 腫瘍, 血管性病変, 炎症などによることが多く, 胆嚢仮性動脈瘤によるものはきわめてまれである. 胆嚢仮性動脈瘤のほとんどは早期に手術が施行されるため, その自然経過については不明のことが多い. われわれは, 画像診断から胆嚢仮性動脈瘤と診断し, その自然経過を観察できた1例を経験したので文献的考察を含め報告する. I症例 患者:74歳, 女性. 主訴:全身倦怠感. 右季肋部痛. 家族歴:特記すべきものなし. 既往歴:外傷や飲酒歴なし. 現病歴:1995年11月下旬から全身倦怠感を自覚した. 近医を受診し貧血を指摘され, 輸血を受けたが貧血は改善しなかった. 12月17日からは右季肋部痛が出現した. 再度近医を受診した際, 腹部超音波検査で胆嚢内に腫瘤性病変を指摘され, 12月18日, 公立角館総合病院に紹介入院となった. 入院時現症:身長147cm, 体重41kg, 体温38. 1℃, 血圧140/70mmHg. 眼瞼結膜に貧血あり. |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi1964.95.450 |