Dynamic MRIによる胆嚢壁肥厚性病変の診断

壁肥厚をともなう胆嚢疾患32症例にdynamic MRIを実施して,得られた造影効果の時間的変動による血行動態の特徴と造影パターンによる形態学的特徴から質的診断を試みた.さらに結石合併例での診断能についても検討した.信号強度を経時的にプロットすることで得られたtime intensity curve:TICにおいて癌は良性疾患に比較し,動脈優位相までの立ち上がりが急峻であるのが特徴であった.造影パターンについては良性疾患では壁の3層構造が保たれていたが,癌では層構造は破壊していることが特徴であり,肝浸潤も明瞭に描出され良悪性の鑑別に有用であった.また胆嚢腺筋腫症においては壁内の無信号領域が89...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1998, Vol.95(5), pp.424-431
Hauptverfasser: 高島, 東伸, 中澤, 三郎, 芳野, 純治, 乾, 和郎, 印牧, 直人, 若林, 貴夫, 奥嶋, 一武, 小林, 隆, 中村, 雄太, 鵜飼, 宏司, 服部, 外志之, 三好, 広尚, 安野, 泰史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:壁肥厚をともなう胆嚢疾患32症例にdynamic MRIを実施して,得られた造影効果の時間的変動による血行動態の特徴と造影パターンによる形態学的特徴から質的診断を試みた.さらに結石合併例での診断能についても検討した.信号強度を経時的にプロットすることで得られたtime intensity curve:TICにおいて癌は良性疾患に比較し,動脈優位相までの立ち上がりが急峻であるのが特徴であった.造影パターンについては良性疾患では壁の3層構造が保たれていたが,癌では層構造は破壊していることが特徴であり,肝浸潤も明瞭に描出され良悪性の鑑別に有用であった.また胆嚢腺筋腫症においては壁内の無信号領域が89%と高率に描出されることにより質的診断に有用であった.結石合併例に関しては,EUSで診断困難であった症例も結石の影響を受けることなく,診断が可能であった.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.95.424