C型慢性肝炎患者におけるインターフェロンβ投与中の血清リポ蛋白分画の変動
はじめに:1993年7~8月に, われわれはインターフェロン(IFN)β治療中に高トリグリセリド(TG)血症の著明な増悪を呈したC型慢性肝炎症例を2例続けて経験した1). これを契機に, IFN治療を施行したC型慢性肝炎患者について血清TGを測定したところ, IFNβのみならずIFNαでも投与中に有意に血清TGが増加することが明らかとなった2)3), しかしながら, この機序については不明な点が少なくない. そこで, この機序を解析する目的で, IFNβ投与中のリポ蛋白分画の変動を検討した. 対象と方法:6MU/日のIFNβを6週間投与したC型慢性活動性肝炎30症例(男性20例, 女性10例,...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1997/11/05, Vol.94(11), pp.798-798 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:1993年7~8月に, われわれはインターフェロン(IFN)β治療中に高トリグリセリド(TG)血症の著明な増悪を呈したC型慢性肝炎症例を2例続けて経験した1). これを契機に, IFN治療を施行したC型慢性肝炎患者について血清TGを測定したところ, IFNβのみならずIFNαでも投与中に有意に血清TGが増加することが明らかとなった2)3), しかしながら, この機序については不明な点が少なくない. そこで, この機序を解析する目的で, IFNβ投与中のリポ蛋白分画の変動を検討した. 対象と方法:6MU/日のIFNβを6週間投与したC型慢性活動性肝炎30症例(男性20例, 女性10例, 平均年齢49. 1±13. 3歳)を対象とした. 各症例ごとに投与直前, 投与2週目, および投与終了4週後に空腹時の血清TGおよびリポ蛋白分画(電気泳動法)の測定を行った. 結果はすべて平均値土標準偏差で示し, 統計学的処理はWilcoxon signed-ranks testを用いて行った. また個々の症例について, IFN投与直前値に対する投与2週目のpreβ増加率(x)とTG増加率(y)を計算し, これらについてPearson's correlation coefficientの検定を行った. 危険率(p)1%以下を統計学的に有意とした. 結果:血清TGはIFN投与直前98. 6±47. 5mg/dJから, 投与2週目には226. 7±111. 0mg/dlまで有意に(p |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi1964.94.11_798 |