G-CSF産生小腸腫瘍(悪性線維性組織球症)の1例
G-CSF産生腫瘍は, その原発部位として肺が約半数を占めているが, 小腸はまれである. 今回われわれは, 腫瘍細胞のG-CSF産生を免疫組織学的, 分子生物学的に証明しえた小腸腫瘍(悪性線維性組織球腫)の1例を経験したので報告する. I 症例 患者:70歳, 男性. 主訴:全身倦怠感. 家族歴:特記事項なし. 既往歴:前立腺肥大症(1989年), 白内障(1989年), 脳梗塞(1994年). 現病歴:1994年12月より脳梗塞にて近医入院中, 血液検査で白血球の増多が認められ, その後徐々に白血球が増加傾向を示してきたため, 原因精査目的に1月31日当科を紹介され受診. 理学的所見では特記...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1997/05/05, Vol.94(5), pp.340-345 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | G-CSF産生腫瘍は, その原発部位として肺が約半数を占めているが, 小腸はまれである. 今回われわれは, 腫瘍細胞のG-CSF産生を免疫組織学的, 分子生物学的に証明しえた小腸腫瘍(悪性線維性組織球腫)の1例を経験したので報告する. I 症例 患者:70歳, 男性. 主訴:全身倦怠感. 家族歴:特記事項なし. 既往歴:前立腺肥大症(1989年), 白内障(1989年), 脳梗塞(1994年). 現病歴:1994年12月より脳梗塞にて近医入院中, 血液検査で白血球の増多が認められ, その後徐々に白血球が増加傾向を示してきたため, 原因精査目的に1月31日当科を紹介され受診. 理学的所見では特記すべき異常を認めなかったが, WBC35100/μZ(Neutro 86. 5%)と著明な白血球の増多を認めた. 末梢血液像は正常の成熟好中球の増生で, 悪性細胞は認めなかった. 入院を勧めるも拒否し, 近医も自主退院した. その後, 全身倦怠感出現により入院を決意し, 3月1日当科入院となる. 入院時現症:身長160cm,体重55kg,体温36.2℃,血圧138/70mmHg,脈拍84/分整, 眼瞼結膜に貧血を認めた. |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi1964.94.340 |