内視鏡下留置バルーンカテーテルによる膵管充満造影法(バルーンERP)を用いたthree-dimensional-CT pancreatography: その方法と有用性について

膵疾患症例に対してthree-dimensional-CT pancreatography(3D-CTP)を施行し,膵疾患におけるその臨床的意義について検討した.対象は膵癌2例,粘液産生膵嚢胞3例,慢性膵炎8例(内仮性嚢胞合併4例)の計13例である.3D-CTPにより膵癌では2例とも主膵管のtapering状の狭窄が,膵嚢胞では7例全例で嚢胞の形状や嚢胞と膵管の関係が,主膵管壁に不整のある慢性膵炎3例中2例で壁不整のある主膵管が立体的に構築できた.さらに膵嚢胞7例中3例にバルーンERPでは不明な嚢胞の膵管への合流様式を描出できた.3D-CTPは膵疾患の三次元的把握にきわめて有用で,今後手術シミ...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1996/09/05, Vol.93(9), pp.634-643
Hauptverfasser: 植木, 敏晴, 坂口, 正剛, 大原, 次郎, 田中, 正彦, 頼岡, 誠, 山本, 淳也, 植木, 光彦, 櫻井, 俊弘, 八尾, 恒良
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:膵疾患症例に対してthree-dimensional-CT pancreatography(3D-CTP)を施行し,膵疾患におけるその臨床的意義について検討した.対象は膵癌2例,粘液産生膵嚢胞3例,慢性膵炎8例(内仮性嚢胞合併4例)の計13例である.3D-CTPにより膵癌では2例とも主膵管のtapering状の狭窄が,膵嚢胞では7例全例で嚢胞の形状や嚢胞と膵管の関係が,主膵管壁に不整のある慢性膵炎3例中2例で壁不整のある主膵管が立体的に構築できた.さらに膵嚢胞7例中3例にバルーンERPでは不明な嚢胞の膵管への合流様式を描出できた.3D-CTPは膵疾患の三次元的把握にきわめて有用で,今後手術シミュレーション,interventional radiologyや膵疾患の質的診断への応用が期待される.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.93.634