有茎性管外発育を示した巨大な胃平滑筋芽細胞腫の1例
「はじめに」胃平滑筋芽細胞腫は, 胃原発筋原性腫瘍のなかでもまれな腫瘍であり, ときに管外性発育を示し巨大化することが知られている. 今回, われわれは肝下面からダグラス窩まで拡がる巨大腹腔内腫瘍として発見され, 外科的に切除された胃平滑筋芽細胞腫の1例を経験したので報告する. I症例 症例:67歳, 女性. 主訴:腹満感. 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:1983年甲状腺癌治癒切除. 現病歴:1994年2月ころ腹痛が出現するも数日で消失. 以後軽度の腹満感を自覚する程度であったが, 5月の検診の超音波検査で腹腔内腫瘍を指摘され, 精査のため当院紹介入院. 入院時現症:体格中等度, 栄養...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1995/12/05, Vol.92(12), pp.1947-1953 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」胃平滑筋芽細胞腫は, 胃原発筋原性腫瘍のなかでもまれな腫瘍であり, ときに管外性発育を示し巨大化することが知られている. 今回, われわれは肝下面からダグラス窩まで拡がる巨大腹腔内腫瘍として発見され, 外科的に切除された胃平滑筋芽細胞腫の1例を経験したので報告する. I症例 症例:67歳, 女性. 主訴:腹満感. 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:1983年甲状腺癌治癒切除. 現病歴:1994年2月ころ腹痛が出現するも数日で消失. 以後軽度の腹満感を自覚する程度であったが, 5月の検診の超音波検査で腹腔内腫瘍を指摘され, 精査のため当院紹介入院. 入院時現症:体格中等度, 栄養状態良好. 結膜に貧血, 黄疸なし. 腹部は全体的に膨隆し, 上腹部から下腹部にかけてマットレスを押すような弾力のある圧痛のない腫瘤を触れる. 入院時検査成績(Table1):ツ反が強陽性のほかは特記すべき異常は認めない. 腹部超音波(Figure1):肝下面からダグラス窩に及ぶ連続した扁平な腫瘍で, cystic areaが混在する不均一なエコーパターンを示した. |
---|---|
ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi1964.92.1947 |