20年の経過をとった消化管T細胞性悪性リンパ腫の1例

消化管原発性のT細胞性悪性リンパ腫はまれな疾患である. われわれは潰瘍性大腸炎, クローン病と診断され, 20年間の経過をとった消化管悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する. I 症例 症例:39歳, 男性. 主訴:腹痛, 血性下痢. 既往歴:15歳時, 肺結核. 37歳時, 慢性C型肝炎. 現病歴:1973年5月頃(19歳時)より発熱, 咽頭痛, 嗄声が出現し, 口腔潰瘍と診断され7月秋田大学耳鼻科に入院. dexamethasoneを投与され解熱し退院したが, 口腔潰瘍, 咽頭痛に改善はなかった. 同年8月, 血性下痢が出現したため当科を紹介された. 直腸, S状結腸型の潰瘍性大腸炎と診...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1995, Vol.92(5), pp.879-884
Hauptverfasser: 鎌田, 敦志, 千葉, 満郎, 堀江, 泰夫, 正宗, 研, 吉田, 司, 高橋, さつき
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:消化管原発性のT細胞性悪性リンパ腫はまれな疾患である. われわれは潰瘍性大腸炎, クローン病と診断され, 20年間の経過をとった消化管悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する. I 症例 症例:39歳, 男性. 主訴:腹痛, 血性下痢. 既往歴:15歳時, 肺結核. 37歳時, 慢性C型肝炎. 現病歴:1973年5月頃(19歳時)より発熱, 咽頭痛, 嗄声が出現し, 口腔潰瘍と診断され7月秋田大学耳鼻科に入院. dexamethasoneを投与され解熱し退院したが, 口腔潰瘍, 咽頭痛に改善はなかった. 同年8月, 血性下痢が出現したため当科を紹介された. 直腸, S状結腸型の潰瘍性大腸炎と診断され, salicylazosulfapyridine(以下SASP), prednisolone注腸により症状軽快し, 1974年4月退院した. 1973年7月~1974年4月までプレドニン換算量で計3.6gのステロイド剤が投与された.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.92.879