インターフェロン投与により重症特発性血小板減少性紫斑病を発症したC型慢性肝炎の1例

インターフェロン(IFN)はC型肝炎に有効なことが明らかとなり, 今までに類をみないほど大多数の患者に投与されている. それに従いIFNにより誘発された各種自己免疫疾患の報告が相次いでいるが1)~4), 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)発症の報告はきわめて少ない5)~8). 今回われわれはC型慢性肝炎に対しIFN投与中, 重症難治性ITPを発症した1例を経験したので報告する. I 症例 症例:48歳, 女性. 主訴:全身の紫斑, 口腔内出血. 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:平成5年8月, C型慢性活動性肝炎(CAH, 2A)と診断され, 8月14日よりIFNα-2a900万単位2週間...

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1995, Vol.92(3), pp.251-254
Hauptverfasser: 平山, 泰生, 幸田, 久平, 松本, 修二, 中澤, 修, 高柳, 典弘, 江副, 彩乃, 信岡, 純
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:インターフェロン(IFN)はC型肝炎に有効なことが明らかとなり, 今までに類をみないほど大多数の患者に投与されている. それに従いIFNにより誘発された各種自己免疫疾患の報告が相次いでいるが1)~4), 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)発症の報告はきわめて少ない5)~8). 今回われわれはC型慢性肝炎に対しIFN投与中, 重症難治性ITPを発症した1例を経験したので報告する. I 症例 症例:48歳, 女性. 主訴:全身の紫斑, 口腔内出血. 家族歴:特記すべきことなし. 既往歴:平成5年8月, C型慢性活動性肝炎(CAH, 2A)と診断され, 8月14日よりIFNα-2a900万単位2週間投与後, 600万単位週3回投与を行った. 投与前血小板数は正常であった. 現病歴:IFN投与後血小板数は漸減し, 11月4日, 4×104/μlとなったため投与中止したが, 11月12日, 出血傾向が出現し当科入院となった.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.92.251