症例報告 胆嚢癌合併先天性胆道拡張症の術後に肝inflammatory pseudotumorを併発した1例

先天性胆道拡張症(congenital common bile duct dilatation, CBD)は大多数に膵胆管合流異常を随伴し, 胆道癌, 膵炎などの種々の合併症を有する本邦に多い疾患である1)2). 一方, inflammatory pseudotumor(IPT)は眼窩, 胃, 肺, 腎, 肝などに発生する原因不明の良性の腫瘤性病変で, 病理組織学的には形質細胞, 線維芽細胞の浸潤を伴う結合織の増殖を特徴とする疾患である3)~5). われわれはCBDに胆嚢癌を合併し, その術後の経過中に肝IPTを発症し, 保存的に治療しえた1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1994, Vol.91 (10), p.2009-2015
Hauptverfasser: 久原尚子, 横川泰, 道免和文, 荒瀬高一, 中村東樹, 浅山良吉, 加藤雅人, 中垣充, 野尻五千穂, 高橋信, 石橋大海
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:先天性胆道拡張症(congenital common bile duct dilatation, CBD)は大多数に膵胆管合流異常を随伴し, 胆道癌, 膵炎などの種々の合併症を有する本邦に多い疾患である1)2). 一方, inflammatory pseudotumor(IPT)は眼窩, 胃, 肺, 腎, 肝などに発生する原因不明の良性の腫瘤性病変で, 病理組織学的には形質細胞, 線維芽細胞の浸潤を伴う結合織の増殖を特徴とする疾患である3)~5). われわれはCBDに胆嚢癌を合併し, その術後の経過中に肝IPTを発症し, 保存的に治療しえた1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する.
ISSN:0446-6586