症例報告 比較的短期間のうちに門脈圧の著明な亢進をみた特発性門脈圧亢進症の1例

特発性門脈圧亢進症については, その病因論を中心に多くの議論がなされてきたが1)~3), その病態の形成過程を知ることは, 病因の解明に迫る1つの方法である. われわれは, 4年前に, 巨大な脾腫とわずかな門脈圧の亢進をみた初期と思われる特発性門脈圧亢進症の1症例を経験したが4), 明らかな自覚症状もなく, その自然経過を観察する機会を得た. その後の4年足らずの間に, 著明な食道静脈瘤など著しい門脈圧亢進症状を呈し, 再度, 病態を評価する機会が得られたので, その主な変化につき報告し, 興味ある2, 3の点について考察する....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1994, Vol.91 (10), p.1997-2003
Hauptverfasser: 西田修, 原田秀樹, 辻将公, 細谷泰久, 日下輝年, 波田重英, 坂洋一, 堀井充, 大野辰治, 瀬古修二, 杉山建生, 中井妙子, 井上文彦, 水本孝, 古川裕夫, 森章, 坂梨四郎, 小林久人, 雑賀興慶, 嚴淳浩, 北徹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:特発性門脈圧亢進症については, その病因論を中心に多くの議論がなされてきたが1)~3), その病態の形成過程を知ることは, 病因の解明に迫る1つの方法である. われわれは, 4年前に, 巨大な脾腫とわずかな門脈圧の亢進をみた初期と思われる特発性門脈圧亢進症の1症例を経験したが4), 明らかな自覚症状もなく, その自然経過を観察する機会を得た. その後の4年足らずの間に, 著明な食道静脈瘤など著しい門脈圧亢進症状を呈し, 再度, 病態を評価する機会が得られたので, その主な変化につき報告し, 興味ある2, 3の点について考察する.
ISSN:0446-6586