症例報告 胃体上部の平滑筋腫により胃十二指腸重積を来した,いわゆるball valve syndromeの1例

胃腫瘍の十二指腸への脱出はすでに多くの報告がなされており, その大多数は胃前庭部から幽門輪付近にかけて発生した有茎性の上皮性腫瘍例である1)2). 一方, 胃の高位に発生した腫瘍が十二指腸に脱出し, 症状を呈することはきわめて少ない3)~23). 今回われわれは, 胃体上部に発生した平滑筋腫が十二指腸球部に脱出嵌頓することで, 激烈な疼痛, 嘔吐を来すball valve syndrome24)の1例を経験したので, 過去の本邦における報告例をもとに若干の文献的考察を加え報告する....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1994, Vol.91 (7), p.1228-1233
Hauptverfasser: 善田貴裕, 増永高晴, 田口達哉, 岡本理花, 真田治人, 岡田俊英, 竹田康男, 竹田亮祐, 松井晃, 木藤光彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:胃腫瘍の十二指腸への脱出はすでに多くの報告がなされており, その大多数は胃前庭部から幽門輪付近にかけて発生した有茎性の上皮性腫瘍例である1)2). 一方, 胃の高位に発生した腫瘍が十二指腸に脱出し, 症状を呈することはきわめて少ない3)~23). 今回われわれは, 胃体上部に発生した平滑筋腫が十二指腸球部に脱出嵌頓することで, 激烈な疼痛, 嘔吐を来すball valve syndrome24)の1例を経験したので, 過去の本邦における報告例をもとに若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0446-6586