胃・食道静脈瘤に対する経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術による治療経験
胃・食道静脈瘤破裂にて入院した肝硬変10例に対し直径8mmの Gianturco-Rösch 胆管Zステントを用いた経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術を行った.9例で手技は成功し,門脈圧は平均25mmHgより術直後17mmHg,2週後15mmHgと低下した.3カ月後の検査例における短絡路の patency は良好であった.術後1カ月の内視鏡検査では全例に胃・食道静脈瘤の改善を認めた.術中合併症として胆道出血1例,腹腔内出血1例を,術後合併症として一過性黄疸2例,アンモニア上昇3例(うち肝性脳症1例)を認めたが易治療性であった.経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術は大きな門脈圧低下が即時に得られることから...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1994, Vol.91(3), pp.257-266 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 胃・食道静脈瘤破裂にて入院した肝硬変10例に対し直径8mmの Gianturco-Rösch 胆管Zステントを用いた経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術を行った.9例で手技は成功し,門脈圧は平均25mmHgより術直後17mmHg,2週後15mmHgと低下した.3カ月後の検査例における短絡路の patency は良好であった.術後1カ月の内視鏡検査では全例に胃・食道静脈瘤の改善を認めた.術中合併症として胆道出血1例,腹腔内出血1例を,術後合併症として一過性黄疸2例,アンモニア上昇3例(うち肝性脳症1例)を認めたが易治療性であった.経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術は大きな門脈圧低下が即時に得られることから門脈圧亢進症の新しい治療法として有望と思われた. |
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ISSN: | 0446-6586 1349-7693 |
DOI: | 10.11405/nisshoshi1964.91.257 |