2 日本における個別化医療の現況と展望

個別化医療は, personalized medicine, individualized medicine, tailored medicineなどと英語で表現されるが, 病気や患者の特性を考慮した医療であるといえる. 病気や患者の特性に基づく医療という観点では, 個別化医療は全く新しい概念ではない. 例えば, 細菌感染症に対しては起炎菌の同定や抗菌薬感受性試験の結果に基づいて最適な抗菌薬を選択している. また, 抗痙攣薬や免疫抑制剤の投与量は血中濃度を測定して調節されている. 改めて個別化医療が注目されだしたのは, 2003年の国際ヒトゲノム計画の完了以降である. 即ち, ゲノム情報を活用...

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Veröffentlicht in:日本温泉気候物理医学会雑誌 2014-11, Vol.78 (1), p.10-12
1. Verfasser: 登勉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:個別化医療は, personalized medicine, individualized medicine, tailored medicineなどと英語で表現されるが, 病気や患者の特性を考慮した医療であるといえる. 病気や患者の特性に基づく医療という観点では, 個別化医療は全く新しい概念ではない. 例えば, 細菌感染症に対しては起炎菌の同定や抗菌薬感受性試験の結果に基づいて最適な抗菌薬を選択している. また, 抗痙攣薬や免疫抑制剤の投与量は血中濃度を測定して調節されている. 改めて個別化医療が注目されだしたのは, 2003年の国際ヒトゲノム計画の完了以降である. 即ち, ゲノム情報を活用した個別化医療の実現にとって, 病気や患者の特性を解明する手段が不可欠であり, バイオマーカーのうちでもゲノム・バイオマーカーの検査が重要になってきている.
ISSN:0029-0343