No.33 連浴によるアディポカインや糖脂質代謝の変化に関する検討―硫酸マグネシウム含有人工炭酸泉と淡水浴との比較

[目的]硫酸マグネシウム含有人工炭酸ガス泉(以下, MG炭酸ガス)浴および淡水浴の連浴が健常成人の糖, 脂質代謝に与える影響を検討する. [方法]対象は健常男性ボランティア14名(平均年齢43歳)でランダム割付(A群とB群, それぞれ7名ずつ)によるクロスオーバー2重盲検化プラセボ対照比較試験を実施した. 研究期間は8週間で2週間ずつ4期に分けて, A群はシャワー浴(S1)-プラセボ浴(PL;色と香りをつけた入浴剤による淡水浴)-シャワー浴(S2)-MG炭酸ガス浴(MG)の順番で, B群はS1-MG-S2-PLの順で実施した. 入浴剤は2重盲検化し, 被験者の自宅にて41℃, 10分間の全身浴...

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Veröffentlicht in:日本温泉気候物理医学会雑誌 2011, Vol.75 (1), p.51-51
Hauptverfasser: 下堂薗恵, 松元秀次, 二宮宏二, 宮田隆司, 衛藤誠二, 渡邊智, 石澤太市, 谷野伸吾, 川平和美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]硫酸マグネシウム含有人工炭酸ガス泉(以下, MG炭酸ガス)浴および淡水浴の連浴が健常成人の糖, 脂質代謝に与える影響を検討する. [方法]対象は健常男性ボランティア14名(平均年齢43歳)でランダム割付(A群とB群, それぞれ7名ずつ)によるクロスオーバー2重盲検化プラセボ対照比較試験を実施した. 研究期間は8週間で2週間ずつ4期に分けて, A群はシャワー浴(S1)-プラセボ浴(PL;色と香りをつけた入浴剤による淡水浴)-シャワー浴(S2)-MG炭酸ガス浴(MG)の順番で, B群はS1-MG-S2-PLの順で実施した. 入浴剤は2重盲検化し, 被験者の自宅にて41℃, 10分間の全身浴を連日行った. 評価はPL期とMG期の前後合計4回, 浴後10時間以上経過した早朝空腹時に採血し, 末血やコレステロール, 中性脂肪, アディポネクチン, レプチン, グレリン, 血糖, インスリン, グリコアルブミン, アポリポ蛋白B48(アポB48)等を測定した. なお, 本研究は本学倫理委員会の承認を得ている. [結果]レプチンはPL期に有意に増加し(p<0.01), その増加はMG期より有意だった(p<0.01). 総コレステロールはPL期に有意に低下し, MG期に低下傾向を示した. 中性脂肪や遊離脂肪酸に有意な変化は見られなかった. アポB48(p<0.05)とグリコアルブミン(p=0.07)はMG期に減少する傾向を認めた. アディポネクチンやグレリンには有意な変化が認められなかった. [考察]連浴により糖代謝や脂質代謝が好転する可能性がある.
ISSN:0029-0343